実はすごい!大豆のおはなし

2023.06.30

実はすごい大豆のおはなし

大豆は完全食品

  • 大豆は、畑のお肉といわれるほどの良質のタンパク質の他、豊富なビタミンやミネラル、注目の機能性成分も含まれる、完全食品といえる食材です。 女性の健康に役立つイソフラボンや大豆オリゴ糖など生活習慣病予防にも良いことが広く知られています。大豆の歴史は古く、4000年以上前から栽培され、日本でも調味料のほかさまざまな加工品が作られ、毎日の食事に欠かせないものとなっています。 身近だけれど、なかなか知らない大豆の魅力の数々を3つのポイントに分けて、ご紹介します。

ポイント1.大豆の優れた栄養素

大豆には良質のタンパク質や脂質、カルシウムなどのミネラルやビタミン、食物繊維などさまざまな栄養成分がたっぷりと含まれています。

たんぱく質が丈夫な体を作る

大豆のたんぱく質は9種類の必須アミノ酸がバランス良く含まれ、体内で効率よく吸収されます。このたんぱく質が丈夫な体の基礎を作ります。

脂質が血管を強くする

オレイン酸やリノール酸、αリノレン酸などを含み、これらの脂質が血管を強くして、動脈硬化を予防します。

カルシウムや鉄、ビタミン、食物繊維も

大豆には、不足しがちなカルシウムや鉄、マグネシウムなどを豊富に含みます。なかでも大豆カルシウムは特に吸収が良く、マグネシウムやビタミンKと共に骨の形成に役立ちます。
また、代謝を促すビタミンB1や成長に欠かせない葉酸なども含まれます。第6の栄養素、腸内環境を整える食物繊維も豊富に含まれます。

ポイント2.大豆の機能性成分

大注目は、機能性の成分。血管を健やかに保ち、更年期の不調の改善し、骨粗鬆症の予防、腸内環境を整えるのに役立つ、イソフラボンやサポニンのほかさまざまな機能性成分が含まれる女性に嬉しい食品です。

大豆イソフラボンが
女性のホルモンバランスを整える

大豆イソフラボンは、女性ホルモンエストロゲンに似た構造で、ホルモンバランスを整えて更年期の不調の改善や骨粗鬆症の予防、関節痛の改善、肌の若返りに役立ちます。

サポニンや大豆レシチンで
血管を若々しく保つ

サポニンは抗酸化作用があり、脂肪の蓄積を防ぎ、肥満を改善して、動脈硬化を予防します。コレステロールを抑える大豆レシチンとともに、若々しい血管を作ります。

大豆オリゴ糖が便秘を改善

大豆オリゴ糖は腸内の善玉菌を増やして、腸内環境を整え、便秘の改善などに役立ちます。

ポイント2.実はたくさんある大豆加工品

大豆は大豆加工品の数も多く、その栄養や効用も大豆より高いものも。調味料の味噌や醤油、納豆や豆腐、豆乳などの身近な大豆加工品、日々の食卓をサポートする大豆加工食品をご紹介します。

納豆:納豆は消化も良く、肌の健康を保つビタミンB2も豊富です。納豆に含まれる酵素ナットキナーゼ動脈硬化を予防します。

豆腐・豆乳:消化が良く、タンパク質やミネラル補給に役立ちます

味噌:発酵食品で注目されているのが味噌。乳酸菌やミネラルも豊富で腸内環境も整えます。

大豆ミート・大豆麺:古くは精進料理、近年ビーガン用の食材として注目を集め、さまざまな形態の大豆ミートが作られています。低カロリーで高タンパクなのでお肉の代用品として世界各国で愛用されています。大豆麺も大豆ミート同様に注目され、糖質が気になる方やグルテンフリーを目指す方の選択肢として人気が高まりつつあります。

おから:豆腐を作ったときに出る食物繊維たっぷりのおから。ミネラル、ビタミンB1も豊富に含まれています。


大豆はさまざまな形で、食卓を豊かにしています。ホルモンバランスによる不安や不調も改善し、体の内側から美と健康を支える女性にとって魅力的な食材です。
大豆を含め、豆乳や味噌、大豆ミートなどの加工品も積極的に取り入れて、健やかな日々を送りましょう。


栄養士 本川洋子