夏バテを防ぐ食事とは?

2023.08.01

夏バテを防ぐ食事とは?

夏バテに要注意!

  • 夏の暑さが厳しくなり、身体がだるくなり、食欲がなくなってきたら要注意! 暑いから食欲が出ないと、冷たい飲み物やそうめんなどで食事をすませると、夏バテの症状は進むばかりです。

    夏バテの予防はまず、食事から。
    夏の体に効く食品の選び方、食べ方を知ることで、食事の楽しみも増え、体力の消耗を防ぐことができます。バランスの良い食事は、紫外線で痛みがちな肌や髪も健やかに保つことができます。

    今回は、夏バテの原因、夏に摂りたい栄養、夏バテを防ぐ素材と料理、夏バテから体を守る食習慣に分けて、夏バテを防ぐ知恵をご紹介します。

夏バテの原因

そもそも、夏バテはどうして起きるのでしょうか?その原因は大きく3つ。

気温差による体力消耗

気温が高い屋外としっかり冷房のきいた室内を行き来することが多いため温度差ストレスが自律神経の失調の原因になり、大量の汗をかくことで体力を消耗して体がだるく感じたりします。

発汗によるミネラル不足

夏は大量の汗をかくので、ナトリウムのほか、ミネラル、ビタミンも不足しやすくなります。

過剰な水分摂取による胃腸の衰弱と食欲不振

冷たい飲み物や、大量の水分を摂ることで胃腸が弱り、食欲が低下します。さらに炭水化物中心の食事に偏ることで、体力が失われます。

夏に摂るべき栄養素

体力を消耗してしまう夏に、特に欠かせない栄養素をご紹介します。積極的に摂ることで夏バテを予防に役立ちます。

疲労回復に役立つビタミンB1

エネルギーの代謝に必要なビタミンB1。炭水化物に偏った食事などで不足すると、体がだるくなり疲れやすくなります。

ビタミンB1を多く含む食品:豚肉、赤身肉、大豆など

紫外線ストレスから体を守るビタミンC

ビタミンCは暑さによるストレスで大量に消費されます。たっぷりの野菜や果物などでビタミンCを摂り、紫外線ストレスから体を守りましょう。

ビタミンCを多く含む食品:野菜、果物、じゃがいもなど

強い体を保つたんぱく質

食欲がないからといって、あっさりとした麺などに偏ると体力回復に必要なたんぱく質が不足してしまいます。体に負担を感じさせず、摂りやすい食品でたんぱく質を補給しましょう。

たんぱく質を多く含む食品:肉、魚、卵、大豆など

抗酸化成分の高いビタミンACE(エース)

夏の紫外線により、活性酸素が増え、酸化ストレスに繋がります。抗酸化作用の高いビタミンACE(エース)を積極的に摂りましょう。

ビタミンACEを含む食品:ピーマン、ブロッコリー、カボチャなど

夏バテを予防する食材と調理方法

トマト:抗酸化作用の高いリコピンをはじめビタミンC、カロテン、クエン酸などが含まれます。たんぱく質との組み合わせがおすすめ。

ゴーヤ:ビタミンCが特に多く含まれ、熱による損失が少ないのも特徴で炒め物がおすすめ。苦味成分は食欲を高め、夏バテを防ぎます。

にんにく・ねぎなど:イオウ酸化物の香り成分アリシンが、ビタミンB1の吸収を高めます。ビタミンB1豊富な豚肉との組み合わせがおすすめです。炒めものの香り付けに。

鶏むね肉:疲労回復に役立つイミダペプチドを含み、良質のタンパク質が豊富で脂肪も少ないため胃腸の負担も軽減されます。流れ出した栄養成分が摂れるスープ料理がおすすめ。

大豆加工品:大豆加工品は、胃腸の負担も少なく、豆腐や納豆など食べやすいものも多くあります。麺料理も大豆麺を利用すれば、糖質ではなくたんぱく質やミネラルも豊富に摂ることができます。

夏バテを防ぎながら体を守る食習慣

1.たっぷりの野菜とたんぱく質を組み合わせて、ビタミン、ミネラル補給をしたバランスの良い食事を摂りましょう。

2.胃腸に負担をかける脂の多い食事や、内臓の温度を下げてしまう冷たいものは避け、胃腸を守る食事を心がけましょう。

3.酸味は夏バテを癒し、香りは食欲をそそります。苦味は夏バテを防ぐ効果のあるものが多いので、それらを上手に使って、食欲をそそる簡単で栄養豊富なレパートリーを増やしましょう。


体を守る食習慣としっかりと休養をとる生活を心がけて、夏バテをしない体を作り、楽しい夏を過ごしましょう。


株式会社 FarmTable
栄養士 本川洋子