監修:皮膚科専門医 岩本麻奈先生
健康な肌を気にかけてはいても、意外と見落としがちなのが頭皮のケア。顔の皮膚と頭皮は一枚で繋がってますので、密接にかかわりあっています。頭皮のケアをおざなりにしていると、顔の皮層にたるみやシワを発生させる要因につながってしまうことさえあります。
最近では“ヘッドスパ” に通う人も増えているようですが、自宅で行う日常的なシャンプーでこそ、頭皮の状態に差が出るもの。実は間違ったシャンプーの仕方によって、毛穴を詰まらせたり、頭皮を傷つけたりしている人が、案外多いのです。あらためてシャンプーの仕方をチェックしてみましょう。
まず、シャンプー前の準備。毛先のもつれを取るだけでなく、頭皮の汚れを浮き立たせるためにも大切なファーストステップとなるのがブラッシング。指どおりがよくなるまで、やさしくていねいにブラッシングしてください。
次に、シャンプーをつける前には、温水で髪を予備洗浄しましょう。髪全体をまんべんなく、ゆっくりと湿らすように洗い流します。このひと手間で、シャンプーを髪全体に浸透させやすくする効果もあります。
実は、この温水だけの洗浄で、髪についた汚れの大半が落ちています。
姿勢にも一工夫。体をそらして美容室でされるように顔に水がかからないような体制で洗う習慣をつけると、シャンプーやリンス等が含まれた水で顔を濡らすこともなく、肌に余分な負担がかかりません。
シャンプーをつけたら、頭皮が傷つかないよう、指の腹を使ってやさしくマッサージするように洗いましょう。爪を立てて頭皮を洗わないように気をつけてください。すすぎは十分に、生え際はとくに念入りに行いましょう。
リンスやトリートメントは、保湿効果が高いものを。注意する点は、頭皮にはなるべくつかないよう、髪の毛を中心に塗布してください。また、シャンプーのしすぎは頭皮の皮脂を奪いすぎる危険もあるので、せいぜい1日1回にとどめましょう。
正しいシャンプー法で、頭皮と髪の健やかさを保ってくださいね。