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肌の悩み別 本当のケア方法 「くすみ」!

監修:皮膚科専門医 岩本麻奈先生

「くすみの感じ方」は人それぞれ

何となく顔色が悪い、ファンデーションが浮いている気がする……。あるアンケートでは、こうした肌のくすみを感じている女性は約8割に達し、年齢が高くなるにつれて増える、という結果が出ています。「化粧崩れによるくすみ」で暗っぽい赤味のある色に見える人もいれば、「疲れ」「汚れ」などによって黒ずんで見える人、シワやたるみで肌がしおれているのを「くすんでいる」と表現した人も。また別の調査では、くすみを「明度が低く黄味寄りの色味」と表現している人が多く、くすみの感じ方が人それぞれということがわかります。

「くすみの原因」も人それぞれ

くすみの原因もさまざまです。ターンオーバーが不規則になったり、乾燥が強くなったりして、黒っぽく見える古い角質が肌表面にたまっている場合もあれば、血行が悪くなって顔色がさえないという場合も。日焼けや色素沈着で、肌がくすんで見えることもあります。

【くすみの主な原因】
ターンオーバーの低下(加齢)、 化粧くずれ、汚れ、乾燥、紫外線、炎症性色素沈着、血行不良、糖化 など

原因に合わせたケアと生活改善

乾燥によるくすみには「保湿」が効果的です。セラミドなどが配合された保湿化粧品でケアすると、バリア機能が高まり、ターンオーバーのサイクルも正常に。古い角質もはがれおちやすくなり、肌がワントーン明るくなるはずです。
保湿をしてもくすみが改善しない場合は、古い角質がたまって肌が硬くなり、保湿成分が浸透しづらくなっている可能性が。古い角質をピーリングなどで除去すると、保湿成分が浸透しやすくなります。とはいえ、ピーリングは肌状態と相談しながら。肌を守るための代償作用で角質が肥厚していることもあるので、肌が弱っているときは避けます。ピーリングのあとは必ず保湿ケアを行い、薄くなった角質を保護するのを忘れずに。
また、疲労時や睡眠不足のとき、より強く肌のくすみを感じるようです。規則正しい生活を心がけて。 メラニンによるくすみの場合は、紫外線対策を徹底し、美白コスメをスキンケアに組み込むのも良いでしょう。ただし、シミ同様、全ての色素沈着系くすみに効くという訳ではありません。

マッサージや入浴で血行改善!

血行不良によるくすみには、血液循環を促すマッサージを取り入れてもいいでしょう。強くこすると色素沈着の原因になるので、マッサージクリームを使い、やさしい力で行うのがポイントです。お顔のマッサージの方向性はまずは静脈の流れを補佐するイメージで、心臓に向かって上から下へ。その後筋肉を刺激するように下から上へ、肌の明るさが一段上がります。 また、ぬるめの湯船に15分以上ゆったりと浸かる、血行促進入浴法もくすみに効きます。週末だけでも試してみてください。

出典:岩本麻奈 著「日本女性のための本当のスキンケア」より(内容は掲載に際し適宜編集しております)

岩本麻奈

東京女子医科大学卒。慶應義塾大学医学部皮膚科教室の研修後、市中病院勤務を経てフランスへ。現在、フランス、日本、ASEAN諸国をベースに、人・健康、生活スタイルに関する情報を収集し、独自の視点を交えて発信している。
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